複数の販路に併売するようになると、多くのセラーが高機能な併売ツールを契約するはずです。価格追従の自動化、併売登録から配送までの自動化——機能を見れば見るほど「これで楽になる」と感じるものばかりです。ただ、実際に使い込んでいくと、契約している機能のうち自分の売り方に本当に効いているのはどれくらいあるだろうか、とふと立ち止まることがあります。今回は、私自身が高機能な併売ツールを使う中で気づいた「機能投資の向き先のズレ」について、実体験をもとにお話しします。
この記事でわかること
- 価格追従機能は「良い機能」に見えたが、中古では思うように機能しなかった理由(実体験)
- 配送は自動化されても、「登録の大変さ」は解決されなかった(実体験)
- 固定費の中身を見直す|”機能投資の向き先”という視点
- FRIDAM S3という選択肢|中古一点モノの実態に投資が向いている設計
価格追従機能は「良い機能」に見えたが、中古では思うように機能しなかった理由(実体験)
併売ツールを使い始めた当初、ライバルセラーの価格に自動で追従してくれる機能を、率直に「良い機能だ」と感じていました。実際、ライバルと同等かそれ以下の価格にすると売れやすくなる実感もありました。売れる、という結果だけを見れば、たしかに機能していたのです。
ただ、中古品を扱っていると、次第に違和感を覚えるようになります。中古一点モノは、同じコンディション表記であっても、実際の状態はセラーそれぞれの主観で判断されています。さらに、そもそもの仕入れ値(原価)もセラーごとにまったく違うことが多く、同じ「良い」「可」といったコンディション表記でも、その商品が持つ本当の価値や想定すべき販売価格には、セラーごとに大きな差があるのが実情です。
つまり、表面上は同じ商品条件に見えても、中身はまったく別物であることが珍しくありません。それにもかかわらず価格だけを追従させてしまうと、回転率は上がっても利益がついてこない、という状態に陥りやすくなります。さらに、セラー同士がお互いに価格を追従し合う展開になることもよくあり、「売れたのに利益はほぼゼロ」、時には赤字になってしまうことすらありました。価格追従より先に見直すべき在庫の回転という視点も、この経験から得たものです。
配送は自動化されても、「登録の大変さ」は解決されなかった(実体験)
もうひとつ、併売ツールを使っていて感じていたことがあります。一度登録さえしてしまえば、配送や発送通知メールまで自動的に処理してくれる点は、間違いなく優れた機能でした。ここは素直にありがたい部分です。
ただし、正直に言うと、中古品に関しては「非常に良い」とまでは言い切れませんでした。ツールを使わずに手動で登録するよりはマシ、というレベルの実感だったのです。商品登録の作業そのものは、もっとどうにかならないものかと感じ続けていました。苦労してでも一度登録してしまえば、あとは自動で処理してくれるので使い続けてはいたのですが、不満は残ります。しかも、決して安くはない月額を払い続けての話です。ツールを乗り換える際は、乗り換え時のCSV変換の手間もなくなるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

固定費の中身を見直す|”機能投資の向き先”という視点
この2つの実体験を振り返って気づいたのは、既存の高機能な併売ツールの多くが、新品・複数在庫を前提としたセラーの運用に向けて機能投資をしている、ということでした。ライバル価格への自動追従は、まったく同じ商品を複数のセラーが横並びで販売する新品だからこそ効いてくる機能です。一方、中古一点モノは状態も仕入れ条件も一点ごとに異なるため、同じ土俵で価格だけを比較する追従機能は、そもそも噛み合いにくい構造にあります。
それに対して、私が実際に一番苦労していた「登録」という工程への投資は、相対的に手薄なままでした。配送や通知の自動化という恩恵は受けつつも、一番時間を取られる部分の負担そのものは、ツールを使ってもあまり軽くならなかったのです。つまり、契約している金額の中に、自分の売り方では十分に活かしきれない機能への投資分が含まれている——これが、固定費を見直す中で見えてきた「投資の向き先のズレ」でした。

FRIDAM S3という選択肢|中古一点モノの実態に投資が向いている設計
FRIDAM S3の価格調整の考え方は、ライバル価格への追従を主目的にしていません。中古一点モノは状態が一点ごとに違うため、利益率や付加価値、プレミアム感といった価格以外の要素で選ばれる余地がある、という発想が根底にあります。「いかに利益を残すか」を軸にしながら、長期在庫を持たないための回転率も同時に重視する設計です。私が実体験の中で感じた「価格追従だけでは中古は利益が残らない」という違和感に、正面から応える方向性だと感じています。
そして、私が一番の不満として感じていた「登録」の負担についても、ここに投資が向けられています。FRIDAM Camでスマホ撮影した画像をそのままSKUへ紐づけられる仕組み、状態ランクを選ぶだけでコンディション説明文を自動生成する機能、セラーセントラルを開かずに完了するワンクリック出品。中古品ならではの一番時間のかかる工程そのものを軽くする方向に、機能投資が向けられている設計です。

さらに、Amazon用に作ったコンディション説明や画像といったコンディション資産は、そのままヤフー出品にも流用できます。一度作ったものを併売先でも使い回せるため、登録の負担が販路ごとに重複して積み上がることもありません。固定費を見直すとは、単に月額の安いツールに乗り換えることではなく、払っている金額がどこに投資されているか、それが自分の売り方に合っているかを見極めることなのだと思います。

まとめ
高機能な併売ツールほど、価格追従や大量在庫の一括操作といった、新品・複数在庫のセラーに効く機能へ投資が集中しがちです。ですが中古一点モノを扱うセラーにとって、それらの機能が必ずしも自分の売り方に噛み合うとは限りません。一番手間のかかる「登録」にこそ投資が向いているか。固定費を見直すときは、金額の大小だけでなく、その中身がどこに向けられているかを一度確かめてみることをおすすめします。併売で得られるはずだった売上(機会損失)の話も、あわせて考えてみてください。
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