せどりに一番足りないのは「物販の基本」かもしれない。先入れ先出しの考え方と、繁忙期に向けた在庫整理

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この記事でわかること

「良い商品を仕入れられれば、せどりはうまくいく」。そう思っている方は多いのではないでしょうか。もちろん仕入れ判断は重要です。ですが、物販ビジネスにはもうひとつ、仕入れと同じくらい、あるいはそれ以上に大事な基本があります。それが在庫管理という考え方です。この記事では、物販の基本原則である「先入れ先出し」から出発し、繁忙期に向けた在庫整理の考え方までをお話しします。

せどりに、物販の基本的な考え方を持たずに参入する人は多い

せどりは、リサーチアプリやツールを使えば未経験からでも始めやすいビジネスです。だからこそ、リアル店舗での物販経験がないまま参入してくる方も少なくありません。仕入れて、出品して、売れたら発送する。この流れ自体はシンプルですが、その裏側にある「物販ビジネスとしての基本的な考え方」までは、意識しないまま進めてしまいがちです。

その基本のひとつが、これから紹介する「先入れ先出し」という考え方です。言葉自体を知らなくても、感覚的には理解している方も多いと思いますが、改めて整理してみたいと思います。

物販の基本中の基本「先入れ先出し」とは

先入れ先出し(FIFO:First In, First Out)とは、「先に仕入れたもの・古いものから先に売る」という、在庫管理の基本原則です。リアル店舗の物販では当たり前とされている考え方ですが、理由は大きく3つあります。

  • 品質や鮮度、商品としての価値の劣化を防ぐため
  • 在庫が奥に追いやられて売れ残ったまま滞留するのを防ぐため
  • 古い在庫がどれだけ残っているかを把握しやすくするため

普段の生活の中では、ほとんど意識することのない考え方かもしれません。ですが、物販ビジネスを行う側に立った瞬間、これは避けて通れない基本になります。

投資の世界にも通じる、資金管理という発想

実はこの考え方、投資の世界にも通じるところがあります。投資では、どの銘柄に投資するか、どのタイミングで買うか、長期で持つか短期で回すか、といった話が注目されがちです。ですが、投資の世界で本当に重要だと言われているのは、実は「資金管理」の部分です。どれだけ良い投資先を見つけても、資金の使い方や配分を誤れば、余裕を失い、冷静な判断ができなくなってしまいます。

せどりも同じです。良い商品を仕入れる目利きは、たしかに重要です。ですが、それと同じか、それ以上に重要なのが、在庫という形で寝ている資金をどうコントロールするかという視点です。仕入れが上手でも、在庫の回転率を無視していると、気づいたときには手元の資金が在庫という形で固まってしまっている、ということが起こります。

たとえば、10万円分の商品を仕入れてまだ売れていないとしたら、それは10万円の現金をそのまま棚に置いているのとほとんど同じ状態です。在庫は「モノ」であると同時に、姿を変えた「お金」でもあります。この感覚を持てるかどうかが、投資でいう資金管理の発想と、せどりにおける在庫管理をつなぐポイントだと思います。

携帯電話ショップで学んだ、在庫を寝かせることの怖さ

私自身、Amazonでの物販を始める前に、リアル店舗での物販を経験したことがあります。携帯電話が普及し始めた時期に、携帯電話ショップで仕入れや販売を担当していました。

当時の通信業界は、数日単位で状況が変わっていくような世界でした。今日の最新機種が、少し経てばもう型落ちになる。そんなスピード感の中で、販売見込みの数量を見誤ると、あっという間に売れない在庫として残り続けてしまいます。だからこそ、今の商品が新鮮なうちにどれだけ売れるのかを計算し、常に在庫の回転率と在庫量を把握しながら運営することが求められていました。

ですが、私自身、この基本を頭ではわかっていながら、失敗した経験があります。ある時期、売れ行きの良かった機種があり、調子に乗って大量に仕入れてしまったのです。店舗ではその機種がなかなか売れ残り、3ヶ月も経つ頃には、さらに新しい機種が発売され、すっかり型落ちの商品になっていました。それが大量に店舗に残り、どう捌くかに頭を悩ませることになりました。いろいろなキャンペーンを打って対応しましたが、結局のところ、価格を下げる以外にほとんど売る方法がなかったというのが実情でした。

この経験から学んだのは、「良い商品を仕入れる力」と「在庫を寝かせずに回す力」は、まったく別のスキルだということです。そしてビジネスとして継続的に利益を残していくためには、後者を軽視してはいけないということでした。

繁忙期は、この基本を実践する絶好のタイミング

繁忙期は、多くのジャンルで購買意欲が高まる、せどりにとっての稼ぎどきです。この時期に新鮮な在庫を多く取り揃えられるかどうかが、売上を大きく左右します。

ただし、そのためにはまず、それまでに抱えている停滞した在庫を整理しておく必要があります。棚やスペースが古い在庫でふさがっていれば、新しく仕入れる余力も、それを管理する余力も限られてしまいます。繁忙期に向けた仕入れを考える前に、まず今の在庫を見直すこと。これは、携帯電話ショップ時代に学んだ「先入れ先出し」の考え方そのものです。

フリダムが在庫処分機能に力を入れている理由

ここで一つ補足しておきたいことがあります。先入れ先出しという考え方も、携帯電話ショップでの経験も、もともとは同じ商品が複数並ぶ新品の小売業を前提にしたものです。一方でフリダムが得意としているのは、一点ずつ状態の異なる中古品です。同じ商品が棚に並んでいるわけではないので、文字通り「古い順に売る」という形はそのまま当てはまりません。ですが、根っこにある考え方は同じです。中古一点モノの場合は、「その商品を仕入れてからどれだけ時間が経っているか」を一点ごとに管理し、時間が経つほど値下げしてでも早めに動かす、という形で先入れ先出しの発想を応用することになります。

とはいえ、「感覚」で値下げや処分の判断をしてしまうと、基本原則を頭ではわかっていても、実際にはなかなか実践できません。かつての私がそうだったように、在庫を前にすると判断が鈍り、対応が後手に回りがちです。

私たちが開発しているフリダムには、この経験を反映した在庫処分の機能があります。よくある併売ツールには、ライバルセラーの価格に自動で合わせるという機能がありますが、フリダムが重視しているのはそこではありません。何より大切にしているのは、不良在庫をいかに作らないか、在庫の回転率をどう管理するか、そして塩漬けになりかけている在庫をいかに早めに動かすか、という視点です。

具体的には、在庫日数を条件に指定すると、価格を自動で調整する仕組みを用意しています。赤字になってでも在庫を動かすことを優先する「在庫処分優先モード」と、あらかじめ決めた最低限の利益ラインを守りながら処分する「最低利益確保モード」の2つから選べ、値下げの下限も%単位で細かく指定できます。感覚に頼らず、あらかじめ決めたルールに沿って在庫を回していく。これが、あの携帯電話ショップでの経験から私たちがたどり着いた考え方です。

せどりを始めたばかりの頃は、「赤字覚悟で売る」という判断は、感覚的になかなか受け入れがたいものかもしれません。ですが、ここで考えてほしいことがあります。赤字とは、あくまでも仕入れ値と比較した「利益上」のマイナスにすぎません。赤字であっても、商品を売れば、その販売額はきちんと手元に現金として戻ってきます。

いつまでも資金を回収できないまま、モノとして在庫を持ち続けるのか。それとも早めに現金に変え、その資金を次の仕入れに生かすのか。この違いは、ビジネス全体で見たときに大きな差になります。塩漬けになった在庫は、利益を生まないどころか、次のチャンスに使えるはずだった資金を眠らせ続けてしまいます。多少の赤字を受け入れてでも早めに現金化するという判断は、決して「負け」ではなく、資金を次に生かすための前向きな選択だと考えています。

まとめ

せどりで継続的に利益を残していくためには、良い商品を仕入れる力だけでなく、在庫を寝かせずに回す力が欠かせません。これは物販ビジネスの基本である「先入れ先出し」の考え方であり、投資の世界における資金管理の発想とも重なります。繁忙期という稼ぎどきに新鮮な在庫を並べるためにも、まずは今抱えている在庫を見直すことから始めてみてください。感覚での判断に不安がある方は、フリダムの在庫処分機能もぜひ選択肢に加えてみてください。在庫の回転が滞りがちな方は、作業時間から見る大口出品切り替えの目安も参考にしてみてください。

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